老人介護施設でのボランティア体験

お客様の声

DSC_3480 DSC_3484

メルボルンで介護アシスタントボランティアを体験して

期間:2週間

私は、2013年10月中旬から2014年4月の上旬まで、メルボルンランゲージセンターで、English for Academic Purposes, General English, OET(Occupational English Test)を受講し、選択で看護教育プログラム(病院・施設見学、研修等)にも参加させていただきました。

英語を日々勉強する中で、何かやりとげたという実感がほしいと模索していた私は、履歴書を作成し地元の老人ホームでアルバイトをさせていただけないかと、一人でまたホームスティのママと一緒に数か所回りましたが、PCA(パーソナルケアアシスタント)の資格がないと働かせてあげられないと断られました。そんな中、学校の担当者のMikiさんに相談させていただいたところ、以前にボランティアで体験をされた学生さんがいらっしゃった話を伺い、Aged Care Facilityでのボランティア活動を紹介・仲介していただきました。
私の場合は、学校のコース終了1か月の間、毎週の土曜日と、コース終了後の2週間、ボランティアとして勉強・活動させていただきました。施設の入居者様は約45名おられ、それぞれの介護度や認知度によって施設区分がされていました。日中は、RN(看護師)1〰2名、EN(準看護師)1〰2名、PCA(パーソナルケアアシスタント)7〰8名、アクティビティワーク1〰2名、事務・管理・コーディネーターの方が2名と回診の医師1名、食堂担当2名、清掃担当1名が勤務されていました。入所者様も働くスタッフもいろんな国の方々がおられました。やはりAustraliaなんだと実感しました。
私のボランティアワークは、8時から15時で主にアクティビティワークさんと一緒に行動することでした。日本にはないアクティビティワークという仕事ですが、私はその担当の方を通して学ぶことができました。まずは、ダイニングルームやお部屋をまわり、声かけをしながら、朝食の後片付け、環境整備、入所さんと一緒にゲームや運動、何かを一緒に創作したりします。アクティビティワークさんが週間予定表を張り出しているので主にその予定にあったアクティビティを行います。私は、手先が不器用なので少し苦労しました(笑)。あとは、ティータイムや昼食の配膳、食事介助と午後からの散歩やゲームのお手伝いをします。私の一番多い仕事は、散歩の付き添いと喫煙される方の安全を配慮しつつお話相手になることです。よく入所者様からの指名を受けました(笑)。私を担当してくださったアクティビティワークさんはとってもいいお人柄でした。入所者様の機能を維持すること、協同意識、みんなで楽しむこと、物に触れる、創作する、イベントを心から楽しむ、働く側も家でくつろいでいるように入所者様と過ごすこと、その中でも個別性を重要視されていました。その方は、いつも私の体が二つあったらいいのにとおっしゃっていました。
私は、時間が少しでもあれば、いろんな方とお話をさせていただきました。皆さん、快く声をかけてくださり、お話してくださいます。RNやPCAの方とは、入所者様について注意する点やアレルギーはないかお聞きしたり、お互いの国の話や、病院事情を話あったりしました。そのせいか、慣れてきたころには、いろいろと指示してくださるようになり、簡単なお手伝いをさせていただきました。

ボランティアワークも終盤に近付いてきたころ、コーディネーターさんから頑張って仕事してくれているので、RNの仕事の見学をしてもいいよと言ってくださり、2日間、アクティビティワークの時間の合間を見学させていただきました。Aged Care FacilityでのRNの仕事は主に配薬だと私は感じました。その時間帯、入所者様に必要な薬を本人に確実に服用させることでした。朝から何十人もの薬を分配して、バイタルチェックや褥瘡や怪我等の処置を行う。その最中も入所者様の体調の異変があったり、転倒したり、その都度メモを残しながら詰所に帰り、パソコンの入力、また処置の準備と忙しそうでした。私も処置の準備や介助のお手伝いをさせていただきました。また、英語圏でも同姓名があり、薬を配薬するときに難しいと言っておられました。ですが、その施設ではカルテや処置板自体に入所者様の顔写真が貼られており工夫されていると感じました。

私にとって、一番苦労したのがSpeakingです。例えば、ビンゴゲームで数字を言うときに聞きとっていただけなかったり、1対1対でお話していても何回も聞きなおされました。でも、入所者様もスタッフの方もみなさん温かく、大丈夫わかるよと丁寧に聞いてくださいました。つたない英語だったとは思いますが、ボランティアワークを通してコミュニケーションが取れたことはこの学校で学ばせていただいたおかげだと思っています。短い期間ではありましたが、ボランティアワークをさせていただいたことで、コミュニケーションの基本はやはり、伝えたい気持ちと理解しようとする気持ちが大事なんだということ、また、いろんな視点をもつこと、自ら積極的に動くことの大切さを改めて実感いたしました。

最後に、ボランティアワークを紹介してくださり、励まし続けてくださった担当者のMikiさん、MLCの先生方、施設の方々、入所者様に心から感謝いたします。